2011/05/22

【パプアニューギニア】ポートモレスビー



この旅も、とうとう最終章となりました。
80ヶ国目はパプアニューギニアです。
最後ってことで、あまり旅行者が行かなそうな国をチョイスしてみました。
どうやらパプアニューギニアはダイビングや民族の村の訪問、太平洋戦争の戦没者慰霊などがメインの、ツアー旅行が一般的のようで、個人で旅行した例はあまり聞きません。

空港から出てみると、オーストラリアとはだいぶ雰囲気が異なります。
到着ロビーでラストだなー、なんて一息いれていると、ポリスやセキュリティがワラワラと寄ってきます。
「おー、ウェルカム、ウェルカム。日本人?この空港は日本が作ったんだよ。」
「まじっすかー。そうそうJICAっすね。あの、この安宿に行きたいんだけど、街までバスあるの?」
「うーん、危ないからタクシーで行ったほうがいいよ。」
「ぐむむむ、タクシーか…」
一応、ロンリープラネット(洋書のガイドブック)の一部をコピーして持ってきており、それによるとポートモレスビーは結構危険であると脅してあります。
最後の最後で着ぐるみ剥がされるのもマヌケなので、しょうがなく宿までタクシーで行くことにしました。
そのポリスはボッタくられたり、行き先を間違えないように、タクシーのおっちゃんに見せるよう紙にメッセージを書いてくれました。
こういった親切は中東あたりで感じるものと似ています。

タクシーの車窓から見える景色もどこかで見たことのあるような感じです。
あまり建物や商業施設がない割に、手持ち無沙汰の人がウロウロしている、道にゴミが多い、しかも肌が黒い…まさに暗黒大陸、ブラック・アフリカの雰囲気に酷似しています。

無事、宿にチェックインをして、さて散歩でも行こうかとゲートを出ようとすると、セキュリティのおっちゃんに呼び止められました。
「おっす、何処行くの?銀行?スーパー?だったらこいつを連れて行け。危ないからね。」
どこからともなく、小柄なアニキが現れました。
宿のネエさんも隣から言ってきます。
「そのポケットには何が入っているの?カメラはおいていきなさい。腕時計にも注意して。」
夜は問題外として、まだ明るいしそんなに周囲の雰囲気が悪いわけではないのですが、かなり注意を促してくるし、しかもガイド兼セキュリティを付けろとも言ってくるので、歴戦の猛者の私もかなりビビってしまいました。
と、同時に旅行者をここまで気遣ってくれるパプアニューギニア人の親切心にも驚きました。

というわけで、今日以降どこへ行くにもセキュリティ兼ガイドが付いて、観光やら買い物やらをすることとなりました。
どうやらポートモレスビーはほとんど見所がありません。
さらに始末が悪いことに、仕事にありつくためにとりあえず首都まで出てきたはいいが、これといった産業もないのであぶれ者増えてしまい、治安を悪化させている、という後進国の典型的なパターンに陥っている感じです。

こんな体たらくなので、ほとんど宿でダラダラしていたわけですが、宿泊者のパプアニューギニア人は皆愛想がよく、ただ一人の外国人である私を気遣ってくれ、かなりの親日国であるということがわかりました。

お次はビーチリゾートのマダンに行きます。
実は島の北部へは山があるために道路が整備されておらず、当然バスもないということなので、飛行機で行くことになります。

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パプアニューギニアの首都ポートモレスビーへは、ケアンズから1時間ちょっと。便変更か何かで3時間も待たされたぜ。


CWA(Country Women's Association)という宿に泊まったんだが、なかなか居心地がよかった。宿泊者はパプアニューギニア人ばかりだが、皆それなりの職業に就いていて、日本人に対してとても親切なんである。病院が近くにあるので、医療関連の人が多かったな。私がいたときは旅行者はいなかったが、本棚に日本語の小説が数冊あったので、ちらほら日本人パッカーが来ているのかも。


んなことより、彼らは私ひとりで外歩きをさせないのである。ポートモレスビーは追い剥ぎや強盗がよく出没するらしく、宿の使用人をボディーガード兼ガイドとして必ず連れて行けという。彼はマーク。そんなわけで、マークと一緒に観光をすることとなった。どんだけ危ないねん…


地元民が集まる商業地区ボロコに来てみたのだが、こりゃアフリカに舞い戻って来た感じだ。大した商業施設があるわけでもないのだが、とにかく人が多く、外国人はほとんどいない。タンザニアのダルエスサラームやザンビアのルサカを彷彿とさせる。


道も汚いっすわ。「ブアイ」とかいう、赤い木の実をくちゃくちゃ噛んで、その辺にペッペ吐き捨てるもんだから、道路の至る所がカスと赤い汁だらけになっている。インドとかミャンマーもこんな感じだったな。


民芸品のマーケットもあるが、広場に雑然とモノを広げているだけ。なんつーか、健全な活気が感じられないんである。


マークの友達。とはいえ、エチオピアやインドみたいに無駄に話しかけてくるようなウザったいやつはおらず、大体がフレンドリー。


ポートモレスビーはあまり見所がないっす。ここはボタニック国立庭園。パプアニューギニアの国鳥である「極楽鳥」をみたいんすよ。ここへもマークが付いてきてくれた。


これはヒクイドリ。でかいっす。庭園にはかトロピカルな鳥と動物が飼われていて、観察ができるようになっている。


一際厳重な檻を見つけた。ここに極楽鳥がいるのか!おー、いたいた。きれいじゃないっすか。


これでポートモレスビーでの目的は達成。わーいわーい。


道端でパパイヤを売る少女。みんな髪の毛がチリチリに逆立っている。黒人みたいだが、遺伝学的には全く違うらしい。


宿に近くでは子供向けの催し物が開かれていた。歌謡曲に合わせて踊ったり、ちょっとした寸劇があったり。みんな楽しそうじゃ。


宿のセキュリティのおっちゃん。夕方になると、外に出るなと言われるし、日中もほとんど見所がないんで、宿でダラダラしてました。お次はパプアニューギニアのビーチリゾート、マダンに飛ぶよん。

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※旅情報
1キナ=約34円
ビザ:空港で取得可(100キナ)。
両替:イミグレーションにATMがあるのでビザ代も支払える。両替率が悪いので現金よりATMを利用する方がよさそう。街中にはよくATMがあるので困らないだろう。
物価:生活水準が低い割には高すぎる。バス(0.7キナ)や入場料、青果物は安いが、工業製品やレストラン、宿が高い。コーラ約3キナ、宿(CWA)70キナ、ファストフードのバーガーセット約15キナなど。コストパフォーマンス悪し。
ネット:ネットカフェが街に1,2件あるのみ。1時間20キナと高い。

宿
CWA Guest House
Taurama Rd. Boroko

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